ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス 【映画批評】【ネタバレ】

映画批評

どうも。
マーベル映画にどっぷりハマり始めた野川太郎です。

今日は、ファンサービス映画全開、ドクターストレンジの続編【ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス】の感想・批評をします。

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簡単なあらすじ

かつての恋人の結婚式に参加している惨めなスーパーヒーロー。

戦闘能力は高いが、性格が合理的かつ自分勝手で、常に自分が正しいと思っているプライドの高さで劇中で意外と人気がないヒーロー(笑)

そんな勝っているような負けているような生活を送っているドクターストレンジ。

結婚式最中に、目玉の親父の巨大版的モンスターが現れ、一人の少女を狙い町中で大暴れしている。

ストレンジはそのモンスターと対峙し、同時に夢で見た少女の謎を解き明かすため、アベンジャーズの一人であるワンダ別名【スカーレットウィッチ】に会いに行き、ことの真相をしることになる。

まあ、こんな感じです。

ここからはネタバレありきでいきます。ご注意ください。

圧倒的なテンポの良さ・ファンサービスのし過ぎ!

本作は、とにかくテンポが良い。

どのシーンをみても退屈させるスキを与えない映像美やストーリー展開がすばらしい。

ディズニーの資金力を存分に発揮した本作。そして、かつてスパイダーマンを監督したサム・ライミが描いたこともあり、スパイダーマンを思い出させるような戦闘シーンの描き方やキャラクターたちの苦悩を見事に完成させていました。

この手法はまさに、サムライミのスパイダーマンを思い出せてくれます。

また、本作も前作スパイダーマン・ノーウェイホームに負けず劣らずにファンサービスのしすぎ映画となっており、マーベル映画ファンが泣いて喜ぶ演出が非常に憎いです。

下記はスパイダーマンの記事

では、次に各シーンの評価ポイントをネタバレありきで語っていきます。

マルチバースのシステムについて

マルチバース(パラレルワールド)のシステムで私が面白いと思ったことは、別世界の自分を夢で体験することができるということ。

つまり、見た夢は実は別世界の自分の体験という設定がとても良かったです。

そして、マルチバースを唯一行き来できる少女が本作のキー。彼女はマルチバースを行き来できる能力をコントロールできず、また別世界の自分がいないため夢を見ないという設定。

そのため、色々な世界に飛んでしまい、ドクターストレンジはそれに巻き込まれます。

別世界もGCを駆使して完全再現することができており、完成度が高いため、映画というよりアミューズメントアトラクションを楽しんでいるような作品でした。

退屈するシーンがないので、あっという間の2時間が過ぎていきました

いつものマーベル映画・悪役は・・・・・

マーベル映画の特長は、事件の原因はいつもアベンジャーズ側にあるということ。

これはもはやお約束であり、今までの映画もアベンジャーズの誰かがしくじって悪役を生み出してしまうというパターン。

本作は悪役がまさかのスカーレットウィッチ。ついにアベンジャーズ自体が悪役になって周りに迷惑をかけるストーリーとなっています。

魔法VS魔法

ハリーポッターもびっくりなくらいの機動力と破壊力をもった二人の戦いは迫力しかありません!

ちなみに、スカーレットウィッチはディズニー+ワンダヴィジョンでパワーアップした状態で悪役・ラスボスとしてストレンジを苛め抜きます。未視聴の方は参考までに

アベンジャーズは本当に迷惑な存在であり、同時に力を持った人間たちに対する皮肉を描いていることもある種、評価ポイント。

負け組VS負け組

本作の興味深いところは、ドクターストレンジとワンダがどちらも負け組であるということ。

ストレンジは恋人に捨てられ、サノスとの闘いの時の彼の選択を責められる始末。

ワンダも偽りの家族を作るしか生きがいがなく、マルチバースでのワンダは家庭に恵まれており、この世界のワンダだけが負け組。

他のアベンジャーズに比べ、色々残念な二人が対決する。

ワンダは、別世界で家族のある人生を送るために並行世界に移動できる少女の能力を奪うこと=命を奪うこと。

ストレンジは、罪のない少女を守り、またマルチバースの世界の均衡を守ろうとする。

本作は、実質シビルウォーの続編と言ったところ。

けれど、スカーレットウィッチとなったワンダはほぼ無敵状態。サノスもびっくり(笑)今ならサノスを倒せると思います。

本作は、外部の新たな敵がほぼ登場せず、ワンダが完全な悪役として立ちはだかる映画。

家族を欲するワンダと義務感で戦うストレンジ。

二人の共通部分と対比部分のバランスが実に面白い。

ストレンジについての私の考察

ストレンジは世間ではヒーローとして扱われてる一方で、忌み嫌われている存在でもあります。

それは彼が、頑固で合理的に物事を考えるからです。

けれど、私の考察では、彼は決して合理的ではありません。考え方が短絡的なだけなのです。

サノスとの一見のとき、彼は自身が持っているストーンをサノスに渡すという選択をします。これはサノスに勝てる未来の道筋がこの選択しかなかったからという理由でした。

そのため、地球の人口が半分にされ、多くの人々の人生を破壊しました。後にサノスを倒すことには成功していますが、彼は自分の考え方が合理的で正しい。だから実行するという、手段を択ばないサイコパス的な思考の持ち主です。

サノスを倒せる未来は一つしかなかったから良いだろ。と

けれど、私は思います。未来を予知している時間をサノスを倒す時間になぜ割けなかったのか?と。

苦渋の決断をあっさり行うのがストレンジ。けれど、スパイダーマンの一見でもそうすが、彼は基本的にドジっ子キャラ。

何か失敗があれば基本人のせい。目先の選択をためらいなく行ってしまうストレンジは一般人や他の世界からも嫌われています。

何か大きな決断をしなければならないとき、スマートなひらめきがなく、極端かつ短絡的な決断しかできない負け組ヒーローストレンジ。

私はドクターストレンジの映画は本作が初めでですが、彼の傲慢で詰めの甘いキャラクター性がかなりハマってしまいました。

ドクターストレンジの扱いが笑えるほどひどい件(笑)

世界移動ができる少女の力でマルチバースに足を踏み入れるストレンジ。

けれど、彼はどの世界でも嫌われ、恋人に捨てられてしまうという設定。彼の救われた世界線が無いのが正直笑えます。

一方のワンダは、どの世界のワンダも家庭を持ち平和の過ごしている。本作のワンダだけが救われないという理不尽な状況。

この対比する本作では、どの世界でもストレンジいじめというべき設定が呪いのように付きまとわれ、それが逆にストレンジを成長させるという演出がじつに面白い。

頭が固い彼が、別世界での自分の状況を見ながら、自分に足りないものを見つけていく。

これは一見逆演出でもあるが、同時にストレンジの再生の物語となっています。

その成長を最後のシーンで見ることができ、彼の成長を視聴することができます。

そういった演出を見事に再現できているのが本作。評価に値します。

ファンサービスが神レベル

本作のファンサービスは大きく二つあります。

別世界でのイルミナティとそのメンバーたちの描き方

そして、各映画のオマージュです。

別世界のイルミナティ―

キャプテンマーベルやキャプテンアメリアが別世界にもいるのですが、役者たちが意図的に選んでいることが非常に面白いです。

ここではこれ以上のネタばれはしません。このキャスティングは実際に映像を見るべきです。

それ以外にも、あのゴム人間、そして車いすで有名なあの人がサプライズ出演しているのが最高過ぎました。

マーベル映画はどうしてこう空気が読めるのでしょうか!

各映画のオマージュ

まず、ワンダが別世界の自分を乗っ取って、少女を追いかけるシーンです。

大勢の警備隊を殺し、血まみれの状態でやってくるシーンが、ホラー映画【キャリー】を意識している点です。

※正直、キャリーよりもキャリーをしているので、完成度を本物を凌駕しているところが憎い!

役者の演技力も相まって、このシーンは単なるオマージュではなく、彼女がヒーローではなく本物の魔女である表現がお見!

※ハリーポッターの魔女たちの完敗です。

次に私の好きな映画XMENのオマージュシーンです。

彼女の見た目や衣装がX-MENの最強キャラであるジーングレイ(ダークフェニックス)そっくりです。そして、ジーングレイを止めようとする、テレパシー能力を有しており車いすで有名なあの人のサプライズ登場は私を発狂させるものでした。

車いすのあの人はテレパシーで人を操れます。ジーングレイもテレパス使い。そして、ワンダも精神操作が可能。

このテレパシーによる対決はX-MENを思い出させるとても憎いシーンであり、私のセンチメンタルを刺激する演出でした。そして、ワンダがジーングレイに似ているためこともあり、このオマージュは憎い!(最高です!)

総括

マーベルファンは絶対に見に行くべき映画です。

他作品のオマージュがやりすぎであり、ワンダたちの戦闘シーンも最高、テンポのスピードも非常によく、完成度が高すぎる映画。

今後もマーベル映画を見に行くことを自分に誓いました(笑)

以上です。

ご視聴ありがとうございました。

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