なぜ、自称進学校ができるのか? 原因やその対策等

塾日記

どうも。
最近、youtubeで【自称進学校】について語っている動画を発見した男、野川太郎です。

今日は、塾講師の経験からなぜ自称進学校ができてしまったのかについて語っていきます。あくまで個人の見解なので、穴があるのはご了承ください。

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高校は主に3種類ある

今回は普通科に絞ってお話しします。

普通科(主に5教科ベースの勉強)の高校には3種類あると私は考えます。

①真の進学校(偏差値65以上)

②自称進学校(偏差値50から60前後くらい) ☚ここが今回のテーマ

③ただの普通科(偏差値50未満)

ただの普通科について説明します。

ここは勉強が苦手で、けれど手に職をつける気のない中途半端な普通高校のことです。なぜ、そう断言できるかと言えば、私がこの高校に通っていたからです。(塾講師として反省の日々)

実体験や塾講師をベースに話すと、このタイプの高校はただ、五教科を3年間のんびり勉強するだけです!この言い方は極端ですが、かなり現実的です。

まず、センター試験(今の共通テスト)対策をしません。私はこのタイプの高校で理系に入りましたが、勉強のスピードがとにかく遅い。

また、生徒たちの大学進学に対するモチベーションがとても低く、がり勉をしていれば冷たい目で見られることもあります。

つまり、このタイプの高校は【高卒がほしい】だけと言っても過言ではありません。

もし、進学を希望する場合は、【学校長推薦】等で受験するか、塾や予備校に通うしか手がありません。

私は入学して1か月くらいで、自身の高校の実態を知り絶望し、推薦入試対策として、提出物は忘れずに提出し、テストは2週間前から準備し、高得点を取って、内申点だけでもよくしていました。

けれど、このタイプの高校にも利点はあります。

それは時間があるということです。

もちろん、運動部等は忙しく、宿題もある程度は出ていましたが基本的に勉強ペースが遅いので、進学校や自称進学校ほどの忙しさがないことです。※ただし、ただの普通科に通っている生徒たちはその自覚はありませんが・・・・

このタイプの高校はいわゆる底辺高校に位置づけられるかもしれません。中学校の延長戦レベルの意識しか持ち合わせていない生徒・教育システムです。

偏差値が低い生徒たちが、偏差値の低い教育を淡々と受けるだけの毎日であると私は勝手に決めつけました。

真の進学校について

実はこのタイプの高校卒業生の知り合いがいないため、熱く語ることができないのが本音です。

ネットで調べた限りの情報では、

授業は一日あたり1限目から7限目まであり、勉強のペースも非常に早く、レベルの高い授業かつレベルの高い教師の授業。そして、意味のない束縛があまりない高校のことであると私は考察しました。

そして、大学進学率や有名大学への合格率が高いことも挙げられます。

※これは私の勝手なイメージなので完全に鵜呑みにしないでください。

まとめると、勉強のレベルが高く、授業時間も基本的は多いけれど、それ以外の束縛があまりないということです。

そして、進学率等が圧倒的に高い。

これが真の進学校の私にとってのイメージです。

自称進学校とは?

塾業界に入り、高校生と触れ合う機会が少しずつ増えた時、初めてこの言葉を知りました。

そして、約1年前にとある塾生から【うちの高校は自称進学校だ】とはっきり断言する発言があり、私なりにその言葉の真意を調べることにしました。

自称進学校あるあるは下記の通りです。

①文武両道

勉強と部活を両立させるをモットーにしていると高校のことです。一見すると、そこまで問題が無いように見えます。けれど、塾講師の私の視点からするとこんな感じです。

勉強 < 部活動

文武両道を唱えてる高校は休みの日は基本的に部活です。

特に、メジャーな部活動ほどその傾向が強いです。

けれど、問題は土日の両方に部活動を入れ、ゴールデンウィーク長期休暇でも容赦なく部活の練習をいれるのが、最大の問題点なのです。

そのため、我々塾講師視点で【彼らはいつ休んで、いつ勉強しているのだろうか?】という疑問が湧いてくるのです。もちろん、生徒たちは宿題を除く勉強をしていません。

最近は、コロナパンデミックもあり、部活動がある程度制限されていますがいずれ元に戻るのは明白です。

せっかくの長期休暇も、すべて部活に潰され、ただ消耗していく生徒たちを私は何人も見てきました。

③宿題の質が悪く、数だけは以上に多い

私が今までに知った、無能すぎる学校課題を発表します。

①英単語の書き取り

俗に言う、写経というやつです。英単語をただ書き写す課題のことです。英単語を覚えて欲しいという教師たちの気持ちは分かりますが、この写経では、単語力は身につきませんし、効率が非常に悪い。その癖、数ばかり多い。

無駄かつ無限の宿題に私はゾッとしました。これが進学校の宿題かよと。底辺高校の宿題と本質的には変わりないところが、もう泣けてきます。

②課題のプリントの貼り付け作業

私が驚いたのは、課題のプリントを記入後に専用のノートに貼り付けるという作業です。

?はぁ

と私は思いました。

「いや、プリント記入だけでよくない?」

私はそう生徒に言うと、生徒も同意見でした。しかも、課題プリント自体が多いため、ハサミでプリントを加工して糊で張り付ける工程にかなり時間がかかり、時間の損失でした。

③解答が容易されていない課題

数学でこれをやられたときは大変でした。なぜなら、分からない問題があるとそのまま放置せざるを得ないことと、解答できたが正解しているか分からないということがありました。

勉強とは、基本的には理解と反復であると私は考えています。少し考えて分からない問題なら解答を見て理解する。そして、できなかったところをもう一度挑戦する。

けれど、解答のない問題を出されても意味がないのです。問題を解き、解説で確認すること。これが勉強の正しいスタイルであるはずです。

④生徒たちのレベルに合わない宿題を出す

これはかなり昔の話ですが、数学の長期休暇の課題でとてつもなく難しい課題がでたことがありました。しかも解答無で。この時、生徒は誰一人解くことができなかったを覚えています。基礎レベルが身についてない生徒や、レベルの高い生徒でも、あの時の課題は本当に酷かった。難しすぎて誰も解けないかつ解答がついていないため、もはや勉強になっていないからです。

また、簡単すぎる課題を多く出したりしても、今度は優等生な生徒には向きません。塾生の優等生はそのときの課題が本当に邪魔だったと語っています。しかも数が多い。

教師たちの質が悪い

自称進学校を作り出しているのは基本的には教師たちです。

まず、教師たちの指導力が低いこと。つまり、教え方が下手だったり、進みが遅かったりと。

進みが遅い教師の特長は基本的には、教科書をそのまま丁寧に進めるタイプ。また、部活の遠征等が重なり、授業できなかったタイプ。

また、生徒たちの進路に口出しをすることです。

まず、教師たちは基本的に【国公立主義者】たちであるということです。

これはもう有名な話です。

私立に行ける財力をもつ家庭であっても、まず国公立中心に話を進めてきます。

生徒たちの志望など無視する話はよく聞きます。けれど、最終的には生徒たちは国公立には行けないことがほとんど。

上記に載せた、文武両道主義や課題問題もあり、国公立に行かせたいくせに国公立進学を阻んでいるのも彼ら教師たち。これは皮肉としか言いようがありません。

理系に行かせたがる

これは、意外と知られていないかもしれません。

私の知っている自称進学校は、生徒たちを基本的に理系に行かせたがります。

その時に口説き文句は

「理系に行けば、選択の幅が広がるぞ!」

実はこれが最大の罠です。

皆さんにとって、理系とは何だと思いますか?まず、数学を思いついた方が多いのではないでしょうか?けれど、実際は理科科目を中心の勉強するという意味なのです。

思い出してください。普通科にいた方なら分かるはずです。

そうです。物理と化学、生物をがっつり勉強させられるのです。

計算式が意味不明な物理、化学式やモル計算が意味不明な化学、そして暗記すべき単語数最強クラスの生物。

これらをしなければならないのが理系です。

※もちろん、選択制なので3教科の内2教科でOKですが、それでも負担は半端ないです。

仮に、超優等生が理科をマスターすれば進路の幅は広がります。

けれど、それは夢物語。実際は、時間ばかり奪われ、何も身につかずに終わってしまうパターンが後を絶たないのです。

このような生徒を私は何人も見てきました。

だったら、国立文系コースでバランスよく5教科を勉強した方が、教師たちが望む国公立に入れる可能性が格段にあがります。

学力が校内で底辺なのに、理系選択をした生徒たちはこのパターンで詰んでいきます。特に文系教科専門の担任の先生が、理系を勧める場合が多く、理系のことを何の分かっていないのだなぁとよく思います。

教師たちの罪はかなり重いです。

上記に対する結果として、生徒たちは消耗していく

部活動に時間を奪われ、無意味かつ大量の課題と対峙せざるをえない生徒たち。その結果、生徒たちはとても忙しいわりに、肝心の学力が上がっていないのが現実です。費用対効果がとても悪い。

それが自称進学校の特徴であると私は考察しました。

自称進学校が生まれてしまう原因

では、なぜ自称進学校が生まれるのでしょうか?

以下の通りに説明していきます。

①過去の伝統によるもの

自称進学校は今に始まったことではありません。昔からの伝統が今では【自称進学校】と称されただけのことです。

問題は、この自称進学校体質の学校で育ち、後に教師になった方々が同じように生徒たちを指導しているという悲しい実態があります。

このような教師たちは、自称進学校という言葉を理解できないでしょう。

なぜなら、自称進学校の教育方法で受験戦争に勝利した方々だからです。

これは塾講師の経験から学んだことですが、勉強面で優秀な生徒たちとそうでない生徒たちとの価値観には理解しがたい違いがあります。

結論から言えば、優等生はそうでない生徒の苦しみをまったく理解できないということです。もし、自称進学校の考え方に適した生徒が教師になれば、その未来は容易に想像できます。

②実は、生徒たちにも責任がある

不都合な真実について、忖度なしで話していきます。

自称進学校ができてしまう原因には生徒たちも責任があるということです。

これも塾講師で学んだことです。

理由を下にまとめます。

➊真の進学校のカリキュラムでは通常の生徒では対応できない

最初に真の進学校について軽く説明しました。

一見とてもよさそうと考えると思いますが、一つ盲点があります。

それは、その高校に入学できる生徒たちが【優秀】だから成り立つカリキュラムなのです。

そのカリキュラムを、自称進学校の生徒たちに実際に行ったらどうなるでしょうか?

間違いなく、勉強についていくことができません!

進みが早く、予習復習・理解する時間が圧倒的に足りないということです。

つまり、自称進学校から国公立に入学するためには、それ相応の【努力】をしなければなりません。

もうお分かりでしょう。

その努力をさせるために、自称進学校では【0時間目】があったり、莫大な課題量が用意されてしまうということです。

どこの高校に入学したか?よりも、高校入試の時点である程度学力が決定されている部分があります。高校入試で点数が全く取れなかった生徒が大学入試で逆転することは基本的に難しいです。

つまり、高校入試の時点で大学入試の結果もある程度決まってしまっている現実が少なからずあります。※私の主観です!

真の進学校の生徒たちと対等に戦うためには、勉強量を増やす方法しか手がないのが現状です。そのため、教師たちは担当教科の点数を伸ばすために無理難題の課題を出すのです。

ですが、他の科目との兼ね合いが取れておらず、受験で使わない教科での必要以上の課題量により逆効果になってしまっているのが現状ではありますが。

❷自称進学校の生徒たちの怠慢

これは敵を作る発言ですが、あえて言います。

もし、課題を用意しなかった場合大半の生徒たちは勉強をさぼります!

一部意識の高い生徒にとっては、ペースに合わない課題は迷惑でしょう。内職(授業中に別の教科の課題や自主勉強をすること)を教師に邪魔されて迷惑なことでしょう。

けれど、そういった生徒たちを除けば、大半は基本的に勉強をしません。そうすると、間違いなく考査試験で赤点をとり、受験にも大いに悪影響を及ぼします。

私も自称進学校の生徒たちを何人か見てきましたが、決して酷い宿題ばかりではありません。

出来て当然。解けるようにしてほしい問題など、教師たちの狙いや願いの入った課題は多くあります。私が教師でもこの課題は解かせると思ったものも多数あります。

けれど、生徒たちにとってはとても迷惑で辛い物でしょう。不満を言う生徒たちは大勢います。けれど、私は言いたい。

もし、この課題ができなければ受験で失敗するしかないと!

もちろん、無能な課題のたくさんあることは事実ですが、それが全てではありません。

この問題くらい解けよ! と言いたくなる課題もたくさんあるということ。

それすらもさぼろうとしたり、答えを丸写しして理解しようとしない生徒たちもいます。

こういった生徒たちに対し、教師は厳しい課題をぶつけてくるのはある種当たり前です。

なぜなら、彼ら生徒たちは【サボる】からです。

もし、生徒が自主的に勉強する人たちなら課題はいらないのです。彼らの大半がサボり、学力が低下することが目に見えているから教師たちは、課題を出し続けることを生徒たちは自覚するべきです。

対策

もし、自称進学校に入ってしまったならどうしたらいいでしょうか?

これは私個人の見解ですが

①運動部等の忙しい部活には絶対に入らない

これがまず第一です。自称進学校は基本的に文武両道を謳ってくるので、帰宅部にはなれないでしょう。ならば、文化部で休みが多い部活に入部することを強く勧めます。

※吹奏楽部は文化部の皮を被った運動部なのでダメです!

基本的に、自称進学校は生徒たちの時間を奪っていきます。自主勉強する時間や友人たちとのプライベートの時間などです。

まず、時間を確保する方法を探っていきましょう。

もし、部活をしっかりやって、なおかつ進学もしたいというなら、中学時代からしっかり勉強し、同時に高校の下調べもしっかりと行って、高校入試に備えるしかありません。

もし、ご家庭に資金的余裕があるなら、遠出になってもいいので私立高校なども視野にいれることもお勧めします。

まずは、自称進学校に入らないことです。もし、入ってしまったらどうやって時間を作るかを考えて見てはいかがでしょうか。

今日は以上です。

ご視聴ありがとうございました。

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