塾講師の日常 ①

塾日記

どうも。

現在、日本で塾講師をしている野川太郎です。

今日は塾講師をしてきたときの実話を描いた内容です。小説風に投稿してみました。

2017年 夏期講習の出来事

長い間、塾講師をしていたがこれほど個性豊かなメンバーを私は知らなかった。

私は通常、生徒一人との対面指導を行っている。

いつもは教室で。時には生徒の自宅へと。

けれど、今日は違っていた。

それは集団授業をするからだ。

私は基本的に集団指導を支持してはいない。

それは私の過去の影響が大きいだろう。

それは、私自身が学校での集団授業が全く頭に入らなかった過去を持つからだ。

そのため、私は生徒との対面指導を信じており、集団授業は所詮、ただのなれ合いに過ぎないと。けれど、塾の決定には逆らえない。複数の生徒たちに勉強を教える恐怖や緊張感を肌で感じながら私は教室へと向かうのだった。

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生徒たちをグループ化する

事前に他の先生たちとも話し合い、夏季講習を申し込んでくれた生徒たちを二つのグループに分けることにしました。進学校クラス実業高校クラスにへ。

地元の進学校を志望する生徒や学力のある生徒は進学校クラス実力が低い・または実業高校志望の生徒を実業高校クラスへと。

この行動に少し後ろめたさはあった。

結果的に生徒たちを学力でふるいにかける行為だからだ。しかし、それも仕方がない。集団授業はどうしても学力に差ができてしまい、ついていける生徒とそうでない生徒が発生するからだ。

だから、私は個別指導の方を支持している。

けれど、それは口にはしない。

私の本音は常に何かを壊してしまうからだ。

問題は、クラスを分けた時の授業がどうなるかだ。

学級崩壊みたいな現象だけは勘弁だった。

私は実業高校クラスの生徒たちを少し疑っていたのだ。

これは私の偏見であり、差別的思想でもあった。

実業高校の生徒たちを何人か指導してきたことがあったが、その生徒は別にして生徒の通う高校からいい話を聞かなかったからだ。

荒れている・・・・

そんな偏見を私はどこかに持っていた。

けれど、そんな私の小さな偏見などすぐに吹っ飛ぶことになった。

個性豊かすぎる生徒たち

二つのグループ用にホワイトボードで壁を作って集団授業を行うことになった。そして、進学校クラスと実業高校クラスへ男女比1対3の人数で集まってきた。

進学校クラスの生徒人数は5人、実業高校クラスの生徒は4人だった。決して多い人数ではない。元々この塾は1対1の指導に特化しており、夏季講習も個別の指導回数を増やす生徒が多かったからだ。

そして、授業が始まった。

すると、二つのグループでは明らかに大きな差があったのだ。

それは学力ではなかった。

個性であったのだ。

実業高校クラスの生徒たちはかなり控えめで静かだったのに対し、進学校クラスは良い意味で盛り上がってしまったのだ。

やはり、クラスを作っているのは教師ではなく生徒同士なのだと痛感させられた。

ではなぜ、盛り上がったのか。その生徒たちが授業への取り組み方が個性的だったからだ。

進学校クラスの個性的なメンバー紹介

まず、クラスの盛り上げ役として一人の女子生徒が君臨した。

その生徒は非常にコミュ力が高く、誰にでも話しかけ、分からない問題があると積極的に先生に質問する生徒でした。こういうタイプは誰からも好かれ、同時に学力も伸びるタイプ。長年の指導経験で私が学んだことだ。

この生徒は後に【出来ない出来ない詐欺】または【おばあちゃん】という二つのあだ名をつけられてしまう運命を背負った生徒だ。これについてはまた後に説明します。

次に登場した生徒はどちらかと言えば陰キャ体質で寡黙で優等生タイプの女子生徒。このクラスで一番学力がある生徒でした。けれど、高得点とは裏腹にあまりに寡黙過ぎて逆に目立ってしまう生徒。私は彼女を後に【大門先生】と呼ぶことになります。

3人目の女子生徒はとにかくやる気がない生徒。「私はやればできる子」が口癖ではありましたが、基本的に勉強をしない、かなり不真面目な生徒。普段から腹痛に悩まされ、勉強嫌いも相まって学力が中途半端。けっしていい点数ではありませんでした。また、私が問題を出しても解いてくれない。このクラスで最もやる気のない生徒。けれど、サブカルチャー好きであり、常に私を【化け物を見るような眼】で見てくるので、私はとても・・・・・面白かったです(笑)私をアニメのキャラクター的に見てくる痛い女子中学生。

私と言う薄っぺらい痛い人間を見抜いているその女子生徒を私は【アニメイト】と呼ぶことにしました。

4人目の女子は他の生徒に比べ、存在感がありませんでしたが私は彼女の学力を完璧に把握していました。結論から言えば特に英語の学力が核兵器並みにやばかった。英文法がとにかくめちゃくちゃでしかも、自己主張しないタイプ。このタイプが一番学力が伸びないタイプ。私は心の中でその生徒を【英語破綻女子】と呼んでいました。

そして、破壊力抜群の最後の一人、進学クラスの唯一の男子生徒。彼はとにかく落ち着きがない。貧乏ゆすりは当たり前。体も常にクネクネ動いている。やる気があるのかないのかよく分からない男子生徒。一番行動が読めない生徒であり、彼は後に【クネクネ】もしくは【変態プランクトン】と呼ばれるようになります。

【出来ない出来ない詐欺】【アニメイト】【大門先生】【英語破綻女子】【クネクネ】

個性しか感じません。

それでも私は授業を始める

私の担当は英語・理科でした。

個性しか感じない生徒たちを相手に、彼らに負けない個性を持っていると信じている私。彼らの授業態度や進学校クラスとして致命的な珍解答との闘いを繰り広げることになりました。

つづく・・・・・

総括

この話を今後続けていきます。ほぼ事実の内容を小説風に投稿してみました。登場した彼らは塾をすでに卒業しています。

今後、彼らのあだ名がつけられた経緯等については次の話でしていきます。

ご視聴ありがとうございました。

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