どうも。
塾講師として働いてきたときの話をつづっていきます。
前回の話は↓のリンクから
夏期講習での出来事 2017年
前回のブログの続きです。
進学校クラスの中学生たちが癖ばかり強い連中でした。
そんなこんなで、夏季講習が始まりました。中学の理科と英語を担当することになった私は早速集団授業を始めました。
理科の化学編【出来ない出来ない詐欺】
中学理科で大半の生徒が苦手な分野の一つが化学。
水素と酸素を化合させると水ができる。とか炭酸水素ナトリウムを熱分解させるとき何が発生するとか。※これは塾講師からの辛口アドバイスですが、中学校の化学で苦戦しているようでは高校化学はついていけません。文系方面の進路を強くお勧めします!
すると、進学校クラスの理科の学力は完全に二分化されていました。
コミュ力の高い女子中学生と陰キャ系優等生は高い学力を示していましたが、残りの三人が理科の単語一つ覚えていませんでした。
この学力格差の中で授業を進めることがどれだけ苦労したことか?
複数の生徒たちの問題解答のペースに合わせる必要があったからです。
だから、集団授業は嫌なんだ! と私は思っていました。
そんな中で、難しい大問を解いていたのがコミュ力女子生徒です。
「私、とけなーい!」
と言っておきながらすべての問題に正解していたことを最近のように覚えています。
他の問題も難なく解答していく彼女。その都度「わたし、とけなーい」と言いながら正解を繰り返す。
彼女が嫌味で言っていないことは分かっていました。なぜなら、解答できたけどその答えに自信がなかったからこのような発言をしていることを私は知っていたからです。
けれど、矛盾した発言を連発した彼女に対し、私は言いました。
【出来ない出来ない詐欺】と!
以後、彼女が難しい問題にあたり不満を漏らすたびに「また出来ない出来ない詐欺ですか?」とイジるようになりました。
理科の化学編【大門先生】
優等生で寡黙な女子生徒はもくもくと問題を解いていきました。
彼女は基本的に文字を覚えることが非常に得意だったため、理屈よりも暗記型に近い勉強方法を取っていました。そのため、皆が忘れているであろう単語も彼女はしっかりと覚えている生徒でした。
そのロボットのような勉強スタイルに対し、私は医療ドラマに登場する【大門先生】というあだ名を勝手につけ、「彼女、失敗しないので!」と私が勝手に言っていました。
現に、彼女は理科や英語に関してミスがほとんどありませんでした。けれど、皆が正解しそうな所をミスをしたりしていました。そこが彼女の面白いところ(個性)であり、同時に弱点でもありました。
100点を取れるだけの記憶力を持ちながら、つまらないところでミスっているというギャップがとても印象的な生徒でした。
つまり、彼女はただ、覚えているだけで理解していないタイプの生徒だったのです。
※理科に関してアドバイスを一つ
理科は単語等を覚えれば50点は行く分野ですが、それ以上を取りたければしっかり仕組み(メカニズム)を理解することです。それが出来ない生徒は理科での高得点は難しいです。
英語での授業
英語で一番目立ったのは英語破綻女子でした。
彼女の英文法はめちゃくちゃでとてもではないですが、進学校でやっていけるレベルではありませんでした。正直、ここまでめちゃくちゃだと手の付けようがなかったことを今でも覚えています。
しかし、これは意外とあるあるです。
これを現在投稿している私だから知っているのですが、英文法(パターン・ルール)を全く理解しないまま進学校に上がってくる生徒が何と多い子とか。今の私は中学1年生を二人見ていますが、この二人にはそのような失敗をさせないために英文法・Be動詞・一般動詞の使い方をみっちり指導しています。控えめに言って、中学校3年生で英文法が全く理解できない状態=手遅れと言っても過言ではありません。
数学等の基礎計算ならまだ間に合うのですが、英文法は本当に苦手のまま中学を卒業してしまいます。
英語破綻女子の壊滅的な英語力にも驚かされましたが、問題児がまだいました。
アニメイトの女子でした。
アニメイトは基本的に勉強をしたがらないので、あまり問題を解いてくれませんでした。いつもうずくまっているばかりでどうしようもありません。
出来ない出来ない詐欺と大門先生に関しては全く問題ありませんでした。
クネクネ男子通称クネクネ君は「フィーリングだ!」と豪語しており、感覚で英語を解いていましたが、意外と正答率が高かった記憶があります。
※ちなみにフィーリングは高校英語では通用しません。クネクネは後々苦労していきます。その話はまたいつか
出来ない出来ない詐欺と大門先生だけが進学校レベルに到達しており、残りの生徒はあまりに酷い。これがこの町の実態なのだと改めて実感させられました。
少子化の影響で高校受験の倍率が下がっていたからです。
実業高校クラスの生徒との仲良しけんか
しかし、個性豊かな進学校クラスの生徒たち。ほどほどに賑やかで感じのいいクラスになっていきました。クラスの雰囲気を盛り上げているのは他でもない出来ない出来ない詐欺のおかげです。
そのため、彼女は実業高校志望の生徒とよく痴話げんかをしていました。
「うるせぇ! ばばぁ」
「おじいちゃんは黙ってろ!」
実業高校志望の男子生徒通称おじいちゃんと出来ない出来ない詐欺は同じ中学
友達レベルに仲が良かったのでよく互いに罵倒し合っていました。
※けんかというよりじゃれ合いに近い
おじいちゃんは学力は平均並みで進学校に入学できる実力はありましたが、実業高校を志望していました。そのため、実業高校クラスでは学力的なこともあって浮いていたイメージがあります。
実業高校もコースによっては入れないこともあり、油断できなかった事情があります。
ともあれ、この二人のおかげでクラス全体は明るく、基本的には楽しそうな夏期講習になりました。
休憩時間中の出来事
休憩中に、出来ない出来ない詐欺がよくホワイトボードに落書きをしていたことを覚えています。国民的キャラクターを描いては周りを楽しませていた記憶が今も残っています。
※ちなみに私は絵はからっきしダメです。
また、アニメイトはスマホでアプリゲームをしたり、アプリ内で絵を描いていたこともありました。
そして、私は進学校クラスの生徒たちを【アベンジャーズ】と勝手に呼ぶようにもなりました(笑)
あまりに個性的な生徒ばかりだったので、当時流行っていた映画を使わせていただきました。
あの時の集団授業が一番面白かったと思います。
次回は講習の時に起こっためちゃイケもびっくりな珍解答をアベンジャーズたちがしたことについて投稿します。
ご視聴ありがとうございました。
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