どうも。
英語が相変わらずグダグダな男、野川太郎です。
今日は、今年最後の外国クルーズ船【レガッタ】来航についてお話しします。
レガッタについて
総トン数:30,277トン
全長:181m
全幅:25m
船籍:マーシャル諸島
乗客定員:686人(ほぼ欧米系外国人)
乗組員数:400人
今年、最後のクルーズ船で前港は室蘭、次港は仙台だそうです。
入港8:00 / 出航17:00
前回のクルーズ船と比べ、人数に対する母数は減りますが、ほとんどが外国人のお客様のため、英語対応が必須になります。
今回の私の役目
私は市内にある、魚菜市場を担当することになりました。
通訳ガイドボランティアとして、この場所は初めてでした。
名の通り、海産物が数多くある場所のため、英語通訳に難航しそうであると私は最初心配していました。
朝、8時頃に集合場所へと出向き、手続きを済ませ、通訳ガイド用のゼッケンを受け取り、歩きで魚菜市場へと出向きました。
実を言えば、私は普段魚菜市場を利用することがほとんどありません。
というより、利用したことが一度もないのです。
偏食ゆえ、海産物の大半が大の苦手で、今回のシフトはある意味相性が悪かったとその時は思いました。
そういうこともあり、魚菜市場に入ることに若干の抵抗があったことは事実です。
でもまあ、実際に入ってしまうと、海産物以外にも小型のスーパーマーケットや海産物系列の飲食店などがあり、休憩場所として意外と快適な場所であると知りました。
外国船のお客様が来るには時間があった私は、魚菜市場内を周ることにしました。
休憩用の席はあるし、日用品を購入することができる。
無料の水やトイレも完備されており、私が想像していた内装とは大きくことなりました。
もちろん、無数の海産物も並んでおり、どうやって説明しようかかなり心配してもいました。
今回の相方さんについて
魚菜市場は私ともう一人の通訳ガイドの方の二人が担当することになりました。
その方もまた私よりはるかに英語力があり、普段はALTの仕事をしている元は外国籍(フィリピン人)の方でした。
私よりはるかにエネルギッシュで圧倒されましたが、同時に気さくな人でもあり、話しやすいタイプの人でした。
現地の日本人の方とご結婚し、子供も儲け、日本語もペラペラでした。
ただ、日本の文化にそこまで詳しいわけではありませんでした。
つまり、細かい日本語のニュアンス等には少し理解に苦しむ方でもありましたが、それは日本人である私も同じようなもので、物を良く知らない、好き嫌いが激しい私も日本のことを良く知りません(申し訳ありません)
そんな感じの中で外国籍の方が10時頃にはゴロゴロやってきました。
一番のトラブルは英語力にあらず・・・・
今回、私が体験したトラブルで一番多かったことは、カード決済でのトラブルでした。
まず、クレジットカードも日本円も持参していなかったタイプのお客様です。
この町の銀行は外国紙幣を直接日本円に両替することができません。
そのため、船を降りた外国人の方にはターミナルで両替所が設置されており、そこでの両替を強く勧めているのです。
そのため、ドル札等しか持参していない人は、何も買うことができないのです。
なぜ、銀行等が両替しなくなったのかは私には分かりませんが、外国籍の方は事前の両替かクレジットカードの持参を強くお願いしたいです。
そして、次に多かったのはクレジットカードでの支払いが出来ないお店に対する対応でした。
この町はまだまだクレジットに対応していないお店が多いため、クレジットによるキャッシングが必要になってきます。
外国紙幣 → 日本紙幣はNG
クレジットカード → ATMでのキャッシングはOK
つまり、クレジットカードを利用して日本円を引き落とすことは可能で、それでお買い物という形になる場合もあるということ。
そして、この魚菜市場ではATMが設けられていたため、そこでのキャッシングができました。
しかし、ここでまたトラブルが発生。
主に二つです。
一つはお客様が操作が分からずに日本円を引き出せないこと。
これは私は介入し、英語表示にしたことですぐに解決しました。
このトラブルは数件ありましたが、特に問題なく解決。
けれど、ATMでのもう一つのトラブルに対し、私はどうしようもありませんでした。
とあるフィリピン系のお客様たちが使用していたクレジットカードでのATMでのキャッシングをする際、ATMからお金が引き落とせないのです。
このトラブルは中華系の人たちに多くあり、キャッシングはもちろん、クレジットカード対応のお店でのお支払いでも機器トラブルが多くあり、正直私たちにはどうしようもありませんでした。
そのお客さまと一緒にいた別のカードを持っている人が立て替えるしかありませんでした。
こうした、英語力とは直接関係ないトラブルが一番多かったです。
英語力でのトラブルも当然ありました
とある飲食店で、中華系のご家族の方から質問を受けました。
けれど、私はその時相手側が何を言っているのか細かい所まで理解できませんでした。
これは後に同じ担当の方に確認した結果、こういうことだったそうです。
「お店の席が足りないから、注文だけして、すぐ近くの休憩所で食べたい」ということだったそうです。
私は、彼らが外で飲食したいことは分かっていたのですが、お店での食事に関してであると分かっていなかったのです。
これは、私の稚拙な英語力と凝り固まった石頭が原因でした。
店内に席がない ➡ 列に並んで待つ! この発想しかなかったので、彼らの細かい内容を察することができませんでした。
そのため、私がその時すべきだったことは、お店の人に確認し、それはありかなしか、もしくはテイクアウトしてはどうか?と相手に聞くことでした。
その他の楽しい対応について
飲食店でのトラブルやATM系列のグダグダもありましたが、それ以外にも楽しいことや興味深いこともありました。
①日本の飴を買いあさるおばあちゃん
こちらは、私は小型のスーパーマーケットで商品の対応をしていた時です。
飴を必死に探している女性がいました。
私は彼女を誘導し、お菓子コーナーへ連れていきました。そして、どの飴玉がどんな味がするか簡単に説明していました。
そして、どうしてそんなに飴玉に執着するのかについて相手が勝手に話してくれました。
「ハロウィーンがあるから、船内で子供たちに飴玉を配るため」とおっしゃっていました。
この日は10月26日。
ハロウィーンまであと少し。なるほど!と私は感心してしまいました。
本来、ハロウィーンは子供たちがお菓子を要求する行事であって、コスプレする祭りではありません。
その話を聞いて、少し暖かい気持ちになりました。
②制汗スプレーを探しているおじいちゃん
私の英語力の無さで、とある老夫婦から「デオドラントはあるか?」という質問をされたとき、デオドラントって何だけ?となってしまった阿保の私。
制汗スプレーのことであると分かり、いくつかのお店で確認し、化粧品コーナーがあったのせそちらに誘導すると、女性向けのものしかなく、しかもそれをほしがっていたのは旦那様の方で、結局そこでは購入できず、魚菜市場から離れたコンビニを紹介して、夫婦は後を去ったということがありました。
ですが、私はここでまたミスを犯していました。
近くにドラッグストアがあり、コンビニよりも近くかつ種類も豊富でそちらを勧めなかったことを後々後悔しました。
③おにぎりにハマる欧米系高身長の女性
ノット スパイシー
と言っている女性がいました。
この時テンパっていた私は辛い物が食べたいのかなととんでもない勘違いをしていましたが、じっくり聞いてみると、辛くないおにぎりが食べたいとのこと。
※ポンコツですいません。
そのため、私は鮭やおかかのおにぎりを推し、「ノット スパイシー。イッツ、ソルティー」と言い、その女性は2個ほどそれらを購入。
すると、休憩所でおにぎりを食べていた女性は見事にそれにはまり、もう一度同じお店でおにぎりを3個くらい購入していました。
おにぎりのリピーターになったというわけです。
その他
他の出来事として、においのない石鹸を購入したというアフリカ系の夫婦がいたり、総菜売り場の寿司を購入する際に無料で手に入る割りばしと醤油はどこにあるのか?と質問してくる方々など、多種多様な人種の方たちとの何とも言えない交流? がありました。
なぜ、日本人が英語がしゃべれないかが判明!
この長年の問題を解決してくれたのが、私と同じ配置になったフィリピン系の通訳ガイドさんです。
その方はフィリピン出身のため、決して英語ネイティブではないのですが、明らかにレベルが違いました。
これは私がワーキングホリデーをしていた時に出会ったフィリピン人のキーンと出会った時と同じです。
休憩時間や空き時間でゆっくり話す機会があったので、私はなぜそれだけ英語力があるのか聞いてみました。すると、衝撃的かつ結構当たり前な解答を得ることができました。
まず、地域にもよることを前置きしておきますが、
①幼稚園の頃から英語の勉強が始まっていること
②英単語のテストが結構厳しかったこと
③数学や理科の授業は英語で行う
等々でした。
詳しく説明していくと、
①幼稚園の頃から英語の勉強が始まっていること
フィリピンでの英語教育は結構シビアで、幼稚園の頃からスタート。
遅くても小学1年生からはすでに始めっているとのこと。
逆に言えば、日本の英語教育は中学校(最近は小学校中学年くらい)からスタートと明らかに遅いということ。
しかも、日本の中学で学ぶ英語はフィリピンでは小学校1年生で学ぶ内容とのこと。
かなり衝撃でしたが、よく考えて見たら当たり前のことでもあります。
幼い時とある程度の年齢での言語学習でどちらが有利かなんてわかり切っています。
日本の英語教育のスタートが遅すぎる。まずそれに尽きるということです。
英文法のやりすぎだ、とか、英語の授業を英語でしないとかと思っていた自分がどれだけ阿保だったか・・・・
結局は幼い時に触れた人の勝ちってことです・・・悲しいけど
②英単語のテストが結構厳しかったこと
フィリピンでは英単語テストが結構厳しかったそうです。
意味はもちろん、スペルのテストも当然あったそうです。
日本の中学校では、確かに期末テストはありますが、単語テストを頻繁にしていた記憶はありません。
進学校の高校ではあるとは思いますが、公立の中学校ではどうだったか?
塾講師をしていて、単語力の重要性はよく分かっているのでこれも納得しました。
※ただ、単語テストをむやみにやることが絶対とは思っていませんのが。
③数学や理科の授業は英語で行う
これが一番衝撃でした。
理数系の授業が英語って・・・・理数の先生は英語もできなくてはいけないのかと考えるとかわいそうになってきます。
これは今の日本の教育では難しいですが、逆に言えばここまでやればまあ英語力は身につくよなぁとも思いました。
※ただ、これも理数のレベル次第だと思います。高校レベルの理数で英語は流石にきついと個人的には思います。
ただ、私の一つの仮説(妄想)ですが、
日本語で理数を学ぶのと、英語で理数を学ぶ際、私は後者の方が理解しやすいと思っています。
なぜなら、まず日本語自体がむずかしいことと、理数の記号は基本的には英語なので、理数と英語の相性は、日本語よりもいいはずです。
最後に
色々なトラブルがありましたが、今年の通訳ガイドボランティアは無事に終了することができました。
魚菜市場でのトラブルが個人的には一番多かった気がします。
また、ATMや飲食店、支払い等のトラブルばかりに対応していたため、海産物での対応が疎かになってしまったことは深く反省しております。
※話によれば、生ものは船に持ち帰ることはできないそうです。果物も。たぶん、瓶丼系は大丈夫だとは思いますが
来年も、この通訳ガイドボランティアに参加する予定なので、少しは英語力をそれまでに上げれればいいと思っています。
ご視聴ありがとうございました。
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